2021年01月

見出しピン画像黄 ニコニコ太一通信

ニコニコ太一通信画像                     2021年01月

(2020.12.16)

このところ、当地は好天続き。陽の光に誘われて散歩に出かけると、市民運動場の傍らに立つイチョウは見事に“黄葉”し、広場ではサッカーの練習や野球に興じる少年、大人、ゲートボールを楽しむ老人たち、また、ウォーキングやランニングに汗を流す人たちなど、かつての賑わい、人々の交流が、三密への配慮のうえで、徐々にではあれ、戻ってきつつあるようです。

入間市市民運動場のイチョウ

見事な“黄葉”のイチョウ(入間市市民運動場)

入間市市民運動場広場

徐々に活気を取り戻しつつある入間市市民運動場広場

一年余り前の台風19号の襲来時には、この辺りは入間川の一部決壊で浸水し、その後散歩もままならない状況が続きましたし、また昨今は、コロナの影響で外出自粛が求められたりしたため、こちらの方面に出向くことはほぼなくなっていましたが、久方ぶりにこうして足を運び、しばし通うようになって、こんな風景を目にすると、心がホッと和んできます。

もっとも、コロナのほうは依然、収束の気配がなく落ち着きませんが、それでも最近のニュースによると、市販のお茶に新型コロナウイルスを99%ほども不活化(無害化)する効果がある(奈良県立医大発表)と報じられるなど、期待される動きも出てきています。

コロナについては、PCR検査の有効性やワクチンをめぐり、いろいろな言説が飛び交う状況にあるようですが、それはそれとして、やはり私たちが身近にできることとして、一番大切なのは、自己の免疫力、自然治癒力をせっせと磨き、高めていくことだと思います。

前月のニコニコ太一通信でも述べましたが、気功は、そのためのとても有効な方法だと思っています。今回の下記ミニミニコラムでは、その一端として、“十二段錦と唾液”について取り上げましたが、こういう身近にできる功法を通じて、自分自身、また周囲の人を含めて、健康維持、増進の輪を日常的に広げていければいいな、といつもながら心より念願しています。

来る丑年、新しい年も地道に、日々、明るく、コツコツと、ご一緒に活動して参りましょう! (⌒-⌒)ニコニコ

 《1月のスケジュール》

・1月のスケジュールは、年初め4日の月曜日が会場休館のためお休みとなりますが、あとは通例どおり、月曜日が3回、木曜日が4回あります。いつも健康・元気、溌剌としているために、奮ってご参加ください!

<木曜日> 7日(B)、14日(A)、21日(B)、28日(A)
<月曜日> 11日(B)、18日(A)、25日(B)

A選択科目:「やわらか気功」“全身活性運動(十二段錦)” “フロア気功”
「元気気功」“ヨーガと季節功”

B選択科目:「やわらか気功」“峨眉伸展功”
「元気気功」“易筋経とお顔のリフレッシュ気功”

*念のため、Aの“フロア気功”と“ヨーガ”ではヨガマット等が必要となりますので、ご用意ください。

また、開始時間は、次のとおりです。

「やわらか気功」 13:00~
「元気気功」 14:20~
「気功太極拳」 15:40~

 冬紫色シクラメン ミニミニコラム from Michi & Sum

◎免疫力を高める十二段錦“托腮(とうさい)”
両手で顎を支えて上げる

前月の当コラムで、十二段錦の「掌抱崑崙(しょうほうこんろん)」という動作について紹介しました。この一連の動作のなかに“托腮(とうさい)”という名の動きがあります。“托”は掌で支えるとか押し上げる、“腮”は頬の下半分、顎という意味で、要するに、両手で顎を支えて上げる、というわけです。

この動きの名称を見たとき、ホホゥ! と思いました。

というのは、“腮”の月偏を魚偏に換えると鰓(えら)という文字となり、これは水中動物の呼吸器官を意味することになります。つまりは、“托腮”とはエラに働きかける動作ということになるのですが、このエラについては、ちょっとした思い出があります。

鰓腸(さいちょう)から進化したヒト

十数年前、気功整体学校に入学したとき、気の赴くままにいろいろな本を乱読した際、「鰓腸」(さいちょう)という言葉に出合い、強く印象に残りました。

人間は、お父さんの精子とお母さんの卵子が受精合体して母親の胎内で羊水に浸かっている十月十日の間に、ちょっと難しい話になるかもしれませんが、「個体発生は系統発生を繰り返す」といって、原始生物から魚類、両生類、爬虫類、原始哺乳類という進化の系統的な発生プロセスを経て誕生する、といわれます。

そして、その過程で、どうやら、最古の脊椎動物の一本の管(腸管)が、やがて呼吸器(鰓腸)となり、肺となり、消化器となり、内臓となり、排出器や循環路が形成され、感覚器、神経系が整い……というようにして、今のヒトへと一大進化、躍進する道筋ができあがり、鰓腸はその変化の重要なきっかけ、というか節目、スタート地点になったということのようです。面白いのは、腮の字が、内臓を示す月と、思うという字が合体していることで、これは人間の感情面とのつながりをはしなくも言い表わしているようです。いずれにせよ、詳しくは、三木成夫先生の『ヒトのからだ』、西原克成先生の『顔の科学』等々の諸著作をご覧いただければと思います。

と、まあ、そんなことがあったので、十二段錦という気功の功法の一部にエラという言葉があるのを知って、大変興味深く思ったわけです。

思い出話はさておき、この“腮”は、そうした人間誕生、生命の連鎖の歴史を背景にして、免疫系、感情ともやはり深くつながっているといえそうです。

唾液は免疫機能の重要な要

よく知られているように、唾液は免疫機能の重要な要といわれます。それは唾液が、でんぷんを分解し消化をしやすくするといった大事な作用のほか、体内に入ってくる細菌やウイルスの侵入を防ぎ、それらの増殖を抑える強い免疫機能をもつためです。

そしてこの唾液を分泌するのが、耳下腺、顎下腺、舌下腺という耳の前下方、下顎、舌の下辺りから出る大きな唾液腺と、その他頬腺、口蓋腺、舌腺などの小さな唾液腺です。

ネットで調べると、このうち耳下腺からは、サラサラとした唾液が主に分泌され、顎下腺と舌下腺からは、サラサラとした唾液だけでなく、ネバネバとした唾液が出ます。といっても、これはサラサラがいいとかネバネバがいいとかという話ではなく、サラサラは消化の促進や食物をスムーズに胃腸に運ぶためによく働き、ネバネバは口腔や咽頭粘膜を細菌やウイルスから守るためによく働く、といった役割の差によるもののようです。

大切なことは、人の体の要求に応じて、そうした働きの違う唾液がうまい具合に案配されてきちんと適時、適量に出るかどうかです。

ちなみに、成人が一日に出す唾液の分泌量は平均1.0~1.5リットル程度といわれますから、これは少し大き目のサイズのペットボトル1本分ぐらいに相当します。

でも、加齢で体の機能が衰えるとか、それほど歳はいっていなくとも、唾液を分泌する顎から耳、首、肩にかけての部位が何らかの理由でこわばっているとかすると、やはり唾液の適切な分泌に影響を与えることになるでしょう。

ですから、十二段錦の“托腮”という動作を通じて、こうした唾液腺のある部位にやさしく働きかけることは、適切な唾液の分泌を促す意味でも、重要な意味があると思います。

とはいえ、事はそれほど単純ではありません。というのも、唾液の分泌は、交感神経と副交感神経から成る自律神経に左右されるからです。人がリラックスして副交感神経が優位になると、サラサラとした唾液が分泌されますし、緊張状態にあって交感神経が優位なときは、ネバネバとした唾液が分泌され、口も渇いてきます。「緊張で食事が喉を通らない」とはまさにそのことで、唾液の分泌が少なく呑み込みにくくなってしまいます。

心の平安を保つことの大切さ

つまりは、唾液の適切な分泌というのは、心身の全てにわたる協調のうえに成り立つものなのです。“托腮”などで適度に体を動かし、体の肉体的機能がスムーズに働くように心がけるのはもちろん、ストレスをため込まないとか、不安心理や理由のない恐怖心や脅迫観念にとらわれず、心の平安を保つといったことも、大変に重要な要素となってきます。

実は、ここでお勧めしている十二段錦には、いまはこれ以上触れませんが、こうした心の面への配慮も、うれしいことに、全功法を通して十分に配慮されているように思います。

そのことを思うと、この古くから気功法の奥深さがさらに実感され、それが今日こうして伝承されていることは、本当にありがたいことだと心底感謝の気持ちで一杯です。 (⌒-⌒)ニコニコ

なお、自律神経については、下記の<最近のブログ記事>にある「健康太一ミニコラム:免疫力をアップする運動のやり方」のほうにかなり詳しく書きましたので、こちらのほうを是非ご覧いただければと思います。

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